先月から、一人暮らしをしていた母親の介護のため、大阪の実家におります。こちらには、工作環境がありませんので、多くのプロジェクトがストップしてしまいました。
この状況が長期化しそうなので、こちらでも少し作業ができるように10日前にSLA(光造形方式)の3Dプリンター を導入しました。これまでFDM(熱溶解積層方式)プリンターで製作していましたので、今回は、光造形の3Dプリンターにしました。初めて使うのですが、どのようなものか少しわかってきましたので、以下にレポートします。
1.導入モデルと組み立て
アマゾンで光造形3Dプリンター購入、27k円ほどでした。
この機種を選んだ理由は、今使っているFDMのプリンターが問題なく動いているので同じメーカーのもので、解像度4Kモデルが比較的安く出ていたというものです。
最初、なにが必要かわかりませんでしたが、とりあえず、水洗い可能なレジン(500mlで、3k円)と一緒に購入しました。
プリンターは段ボールに完成品で配送されてきました。FDMのときはかなり大きな箱で2階の部屋に持っていくのも結構大変でしたが、今回は、体積で半分くらいですので省スペースです。
開梱して、添付品を確認してから、同梱されていたレベル調整用の紙を使って、ねじをしめるレベル調整を最初に行いました。FDMのときは、台座の4か所のねじを台座を移動させながら調整する必要があり、結構難しかったのですが、今回は、非常に簡単です。
レベル調整ができれば完成で、レジンをタンクに入れて、付属のUSBメモリに入っていたテストファイルの印刷のスタートボタンを押せば印刷を開始します。ここまで、約1時間程度しか経過しておらず、非常に簡単です。
2.テストプリント
テストファイルは高さが7.5㎝の立体系のものでした(完成は下の写真参照)。
レジンは嫌な臭いがするのでちょっと気持ちが悪くなりましたが、我慢。また、レジンの液体は、アレルギー性ということなので直接皮膚につかないように付属のゴム手袋を使って作業します。
最初にレジンをバットにいれます。レジンの量は必要な量がスライサーソフトで表示されますが、後で余った分は戻せるので不足しないように多めに入れます。ただ、印刷プラットフォームが上下してレジンの中に入ったり出たりするのであまり大量にいれると溢れるので注意します。大きなものを作るのでなければ140mlのラインくらいまで入れておけばよいように思います。
カバーをかぶせて(紫外線避けになります)、スタートを押すと残り時間が表示されて動き始めます。印刷プラットフォームの下側にはりついてぶら下がったようにプリントされていきます。
終了したら、手袋をしてレジンがこぼれないようにトレイ(100円ショップで購入したステンレス製)などの上で、印刷プラットフォームからはがします。この時、付属の金属製のスクレイパーを使用します。思ったより簡単に剥がれました。
次に水洗いします。専用の装置も売られていますが、とりあえず密封容器にいれて手で振って洗浄しています。4-5回水を入れ替えて数分ふっておけばよいと思います。
最後に水分をふき取って、紫外線で硬化させます。天気がよければ外に出しておいて太陽光でも大丈夫です。夜でもできるように安価なネイル用のUVライトを購入しました。
照射時間は、どのくらいか不明ですが1時間程度、裏表に照射すれば十分のように思えました。
3.後片付け
結構面倒なのですが、印刷したあとで修正して再度印刷したい場面がありますので、レジンバットにレジンを入れたままにしています。ここで、しばらく使わない場合や別のレジンに入れ替えるときにレジンをもとのボトルに戻すようにしています。48時間程度であれば、放置しておいてもよいようです。
余ったレジンをボトルに戻すときは、じょうごと添付のフィルタを使います。じょうごがなければペットボトルをカットして作ることができます(笑)
レジンバットや、印刷プラットフォームなどの後片付けはペーパータオルなどを使ってふき取るように説明書に記載があります。隅とか難しいのですが、気になるようであれば、アルコール(IPA)を使って洗浄ふき取りをするとよいようです。
4.光造形の使用感
殆ど材料をつかわないような写真のようなモデルで、なんと4時間もかかりました。FDMだと1時間もかからないでしょう。SLAは、プリントの速度が速いということですが、高さのあるものはそれなりに時間がかかります。
特に印刷プラットフォームに低いモデルをいっぱいに並べてプリントする場合、かなりメリットがあります。下写真のアンテナアナライザのケースは、これまでFDMプリンタで印刷すると1個あたり4時間くらい(2個並べると8時間)かかりました。量産のときに常に3Dプリンターが動いており騒音をまき散らしていました。
しかし、SLAでは2個並べて印刷すれば1時間程度で完了します。騒音も静かなので助かります。
印刷精度については、以下のようにかなり差があります。上がSLA、下がFDMです。これまで穴の寸法など、FDMではあとで削ったりして調整が必要なことがよくありましたが、SLAは設計通りできてきます。
細かい設計も楽しめそうです
これまで作れなかった、ポリバリコンのダイアルなども市販品のような細かいギザギザが作れるようになりました。(灰色が今回製作したもの、白色が市販品)
仕上がりは、アクリルのような感じです。触った感じは固いのですが、薄い部分は欠けたり割れやすいようです。
この状況が長期化しそうなので、こちらでも少し作業ができるように10日前にSLA(光造形方式)の3Dプリンター を導入しました。これまでFDM(熱溶解積層方式)プリンターで製作していましたので、今回は、光造形の3Dプリンターにしました。初めて使うのですが、どのようなものか少しわかってきましたので、以下にレポートします。
1.導入モデルと組み立て
アマゾンで光造形3Dプリンター購入、27k円ほどでした。
この機種を選んだ理由は、今使っているFDMのプリンターが問題なく動いているので同じメーカーのもので、解像度4Kモデルが比較的安く出ていたというものです。
最初、なにが必要かわかりませんでしたが、とりあえず、水洗い可能なレジン(500mlで、3k円)と一緒に購入しました。
プリンターは段ボールに完成品で配送されてきました。FDMのときはかなり大きな箱で2階の部屋に持っていくのも結構大変でしたが、今回は、体積で半分くらいですので省スペースです。
開梱して、添付品を確認してから、同梱されていたレベル調整用の紙を使って、ねじをしめるレベル調整を最初に行いました。FDMのときは、台座の4か所のねじを台座を移動させながら調整する必要があり、結構難しかったのですが、今回は、非常に簡単です。
レベル調整ができれば完成で、レジンをタンクに入れて、付属のUSBメモリに入っていたテストファイルの印刷のスタートボタンを押せば印刷を開始します。ここまで、約1時間程度しか経過しておらず、非常に簡単です。
2.テストプリント
テストファイルは高さが7.5㎝の立体系のものでした(完成は下の写真参照)。
レジンは嫌な臭いがするのでちょっと気持ちが悪くなりましたが、我慢。また、レジンの液体は、アレルギー性ということなので直接皮膚につかないように付属のゴム手袋を使って作業します。
最初にレジンをバットにいれます。レジンの量は必要な量がスライサーソフトで表示されますが、後で余った分は戻せるので不足しないように多めに入れます。ただ、印刷プラットフォームが上下してレジンの中に入ったり出たりするのであまり大量にいれると溢れるので注意します。大きなものを作るのでなければ140mlのラインくらいまで入れておけばよいように思います。
カバーをかぶせて(紫外線避けになります)、スタートを押すと残り時間が表示されて動き始めます。印刷プラットフォームの下側にはりついてぶら下がったようにプリントされていきます。
終了したら、手袋をしてレジンがこぼれないようにトレイ(100円ショップで購入したステンレス製)などの上で、印刷プラットフォームからはがします。この時、付属の金属製のスクレイパーを使用します。思ったより簡単に剥がれました。
次に水洗いします。専用の装置も売られていますが、とりあえず密封容器にいれて手で振って洗浄しています。4-5回水を入れ替えて数分ふっておけばよいと思います。
最後に水分をふき取って、紫外線で硬化させます。天気がよければ外に出しておいて太陽光でも大丈夫です。夜でもできるように安価なネイル用のUVライトを購入しました。
照射時間は、どのくらいか不明ですが1時間程度、裏表に照射すれば十分のように思えました。
3.後片付け
結構面倒なのですが、印刷したあとで修正して再度印刷したい場面がありますので、レジンバットにレジンを入れたままにしています。ここで、しばらく使わない場合や別のレジンに入れ替えるときにレジンをもとのボトルに戻すようにしています。48時間程度であれば、放置しておいてもよいようです。
余ったレジンをボトルに戻すときは、じょうごと添付のフィルタを使います。じょうごがなければペットボトルをカットして作ることができます(笑)
レジンバットや、印刷プラットフォームなどの後片付けはペーパータオルなどを使ってふき取るように説明書に記載があります。隅とか難しいのですが、気になるようであれば、アルコール(IPA)を使って洗浄ふき取りをするとよいようです。
4.光造形の使用感
殆ど材料をつかわないような写真のようなモデルで、なんと4時間もかかりました。FDMだと1時間もかからないでしょう。SLAは、プリントの速度が速いということですが、高さのあるものはそれなりに時間がかかります。
特に印刷プラットフォームに低いモデルをいっぱいに並べてプリントする場合、かなりメリットがあります。下写真のアンテナアナライザのケースは、これまでFDMプリンタで印刷すると1個あたり4時間くらい(2個並べると8時間)かかりました。量産のときに常に3Dプリンターが動いており騒音をまき散らしていました。
しかし、SLAでは2個並べて印刷すれば1時間程度で完了します。騒音も静かなので助かります。
印刷精度については、以下のようにかなり差があります。上がSLA、下がFDMです。これまで穴の寸法など、FDMではあとで削ったりして調整が必要なことがよくありましたが、SLAは設計通りできてきます。
細かい設計も楽しめそうです
これまで作れなかった、ポリバリコンのダイアルなども市販品のような細かいギザギザが作れるようになりました。(灰色が今回製作したもの、白色が市販品)
仕上がりは、アクリルのような感じです。触った感じは固いのですが、薄い部分は欠けたり割れやすいようです。