ARDFの145MHz受信機の試作3号機です。
1.これまでのおさらい(1号機、2号機について)
これまでの145MHzバージョン1号機はAKC6955 DSP受信機(写真 赤色)。音感がでないのとRSSIが1dBステップで方位が定めにくかったのでボツ。
2号機(写真 青色)は3.5MHzのCW受信機を製作するときに同じ回路でシングルスーパーのCW受信機として製作したものですが、500Hz幅の水晶フィルターが入っており、高ダイナミックレンジ、低内部ノイズ、信号レベルに対する音感も非常によく出るため競技大会でも十分使えると感じました。しかし、145MHz帯はA2波(正確にはA2の断続波)であり、TX1~5がバラバラの周波数ででているため、1分おきに周波数を合わせないと聴こえないときも多く、大変面倒でした(他の競技者はAM受信機を使っているためもちろん問題はありません)。また、受信機の感度はよいのですが内部雑音が静かすぎて弱い信号のときに方向を定めにくいことがわかりました(AM受信機だとノイズがあるので低いレベルのときにSNが変化するので信号の強弱がわかりやすい)

2.試作3号機の概要
そういうことで、試作3号機は、AM受信機、そしてマイコンを高性能のものに変更してこれまで組み込めなかった機能も追加してみることにしました。主な項目は、以下の通りです
①AM受信機(AGCなし)。ラジオIC評価やセラミックフィルターも使いたいので10.7MHz→455kHzのダブルス―パーとする
②マイコンをProMiniから高性能のRP2040に変更
③RSSI表示(アナログ電圧で連続データがとれるもの)
④プログラム減衰器(PE4302)実装。将来的にRSSIと連動させてダイナミックレンジを拡大する
⑤電子コンパス内蔵
3.基本構成
145MHzなのでいきなり455kHzに落とすと2mバンド内のイメージ混信の影響を受ける可能性があるため、ダブルスーパーとします。手持ちにFM用ですがMC3362があったので使用しました。このICは電源電圧は3.3Vでも動作し、200MHz位まで使用できます。データシートからブロック図を添付します。LOは、Si5351 PLLで発振させることにして赤で囲ったミキサー2段のみ使用しました。変換利得は0dB。つまり、入力に10dBu入ると,455kHzに同じ出力で信号が得られるのでIFアンプは50dB以上必要となります。

最初、内蔵IFアンプが使えないかと思って実験しましたがFMのサチュレーションアンプのため歪が多く、残念ながら上手くAM検波に使えそうな途中の出力はありませんでした。また、Meter driveとあるのでRSSIに使えそうだったのですが、実際はスケルチ用途ということで簡単には使えませんでした。
次にIFアンプに低圧で動くAMラジオのTA7642を使ってみましたが歪が多く、AGCが聴いているのでレベル変化に対しての音の強弱が感じられないのでボツ。次になぜか大量に持っていたLA1600を使ってみました。
LA1600は、昔短波ラジオで使ったことがありますが、Sメーターなども出していた記憶があります。455kHzのIFアンプとしてつかってみたらどうか実験してみました。使うのは赤で囲った部分のみです。IFとRFアンプにAGCがかかっていますが、RFアンプを使用しないのでおそらくIFのみだとある程度のレベルまでは音感がでるように思えました。


まずは、IFアンプの入力レベルを変えたときのAM検波出力とAGC電圧を測定しました。入力は455kHz AM(1kHz,50%変調)波です。オレンジ色の検波出力を見ると-70dBmから-30dBm入力までレベル変化します。この間の検波波形をオシロスコープで観測しましたが、歪も少なく綺麗にみえ良好でした。また、AGC電圧もとり出せRSSIとして使用できます。本来このAGC電圧をRFアンプにもフィードバックして利得制御を行っていますが、内蔵のRFアンプは使用しないのであるレベルでAGC電圧が急上昇する特性となっています。RFアンプも使いたいところですが145MHzまでは対応していないようで残念。次回は、10.7MHzの1st IFから使ってみたいところです。
しかし、高レベルでなければ復調音で強弱が分かるのでARDFには好都合の特性と思います。そして、過大入力保護のため出力がミュートされる機能があり、これは耳を保護してくれる反面、発振器の近くで音が出なくなる可能性もあります。そのため、ある程度のアッテネータを入れておく必要があり入力にPE4302のアッテネーターを追加しました。


4.その他機能
(1)RSSIと電子コンパス
RSSIは、先のAGC電圧をそのままマイコンに入れて表示しています。データはエクセルで取得してチャッピーに送るとテーブル変換のソフトを作ってくれました。
電子コンパスも簡単にマージして一発で動作、前に使っていたマイコンArduino pro-miniだと、いろんな対策をしてもどちらかしか動作してくれなかったため、別々のケースに入れてました。

(2)PE4302 アッテネーター
昔買って評価したパラレル制御で31dBまで0.5dBステップで制御できる中華ボードを内蔵しています。とりあえず、手動で15dBと 30dBを切り替えられるようにする予定ですが、回路が固まったらRSSIと連動させて音感がでるように自動で可変でアッテネーターが入るようにしてみたいところです。写真の左側に張り付けている緑の基板が該当ユニットになります

5.さいごに
音感で強さは分かるので耳Sは今のところ不要かなと思っています。受信機の特性は、2号機には及ばず、ダイナミックレンジもかなり狭いです。しかしながらAMのメリットもありますので、実際の競技大会などで試してみたいと思います
1.これまでのおさらい(1号機、2号機について)
これまでの145MHzバージョン1号機はAKC6955 DSP受信機(写真 赤色)。音感がでないのとRSSIが1dBステップで方位が定めにくかったのでボツ。
2号機(写真 青色)は3.5MHzのCW受信機を製作するときに同じ回路でシングルスーパーのCW受信機として製作したものですが、500Hz幅の水晶フィルターが入っており、高ダイナミックレンジ、低内部ノイズ、信号レベルに対する音感も非常によく出るため競技大会でも十分使えると感じました。しかし、145MHz帯はA2波(正確にはA2の断続波)であり、TX1~5がバラバラの周波数ででているため、1分おきに周波数を合わせないと聴こえないときも多く、大変面倒でした(他の競技者はAM受信機を使っているためもちろん問題はありません)。また、受信機の感度はよいのですが内部雑音が静かすぎて弱い信号のときに方向を定めにくいことがわかりました(AM受信機だとノイズがあるので低いレベルのときにSNが変化するので信号の強弱がわかりやすい)

2.試作3号機の概要
そういうことで、試作3号機は、AM受信機、そしてマイコンを高性能のものに変更してこれまで組み込めなかった機能も追加してみることにしました。主な項目は、以下の通りです
①AM受信機(AGCなし)。ラジオIC評価やセラミックフィルターも使いたいので10.7MHz→455kHzのダブルス―パーとする
②マイコンをProMiniから高性能のRP2040に変更
③RSSI表示(アナログ電圧で連続データがとれるもの)
④プログラム減衰器(PE4302)実装。将来的にRSSIと連動させてダイナミックレンジを拡大する
⑤電子コンパス内蔵
3.基本構成
145MHzなのでいきなり455kHzに落とすと2mバンド内のイメージ混信の影響を受ける可能性があるため、ダブルスーパーとします。手持ちにFM用ですがMC3362があったので使用しました。このICは電源電圧は3.3Vでも動作し、200MHz位まで使用できます。データシートからブロック図を添付します。LOは、Si5351 PLLで発振させることにして赤で囲ったミキサー2段のみ使用しました。変換利得は0dB。つまり、入力に10dBu入ると,455kHzに同じ出力で信号が得られるのでIFアンプは50dB以上必要となります。

最初、内蔵IFアンプが使えないかと思って実験しましたがFMのサチュレーションアンプのため歪が多く、残念ながら上手くAM検波に使えそうな途中の出力はありませんでした。また、Meter driveとあるのでRSSIに使えそうだったのですが、実際はスケルチ用途ということで簡単には使えませんでした。
次にIFアンプに低圧で動くAMラジオのTA7642を使ってみましたが歪が多く、AGCが聴いているのでレベル変化に対しての音の強弱が感じられないのでボツ。次になぜか大量に持っていたLA1600を使ってみました。
LA1600は、昔短波ラジオで使ったことがありますが、Sメーターなども出していた記憶があります。455kHzのIFアンプとしてつかってみたらどうか実験してみました。使うのは赤で囲った部分のみです。IFとRFアンプにAGCがかかっていますが、RFアンプを使用しないのでおそらくIFのみだとある程度のレベルまでは音感がでるように思えました。


まずは、IFアンプの入力レベルを変えたときのAM検波出力とAGC電圧を測定しました。入力は455kHz AM(1kHz,50%変調)波です。オレンジ色の検波出力を見ると-70dBmから-30dBm入力までレベル変化します。この間の検波波形をオシロスコープで観測しましたが、歪も少なく綺麗にみえ良好でした。また、AGC電圧もとり出せRSSIとして使用できます。本来このAGC電圧をRFアンプにもフィードバックして利得制御を行っていますが、内蔵のRFアンプは使用しないのであるレベルでAGC電圧が急上昇する特性となっています。RFアンプも使いたいところですが145MHzまでは対応していないようで残念。次回は、10.7MHzの1st IFから使ってみたいところです。
しかし、高レベルでなければ復調音で強弱が分かるのでARDFには好都合の特性と思います。そして、過大入力保護のため出力がミュートされる機能があり、これは耳を保護してくれる反面、発振器の近くで音が出なくなる可能性もあります。そのため、ある程度のアッテネータを入れておく必要があり入力にPE4302のアッテネーターを追加しました。


4.その他機能
(1)RSSIと電子コンパス
RSSIは、先のAGC電圧をそのままマイコンに入れて表示しています。データはエクセルで取得してチャッピーに送るとテーブル変換のソフトを作ってくれました。
電子コンパスも簡単にマージして一発で動作、前に使っていたマイコンArduino pro-miniだと、いろんな対策をしてもどちらかしか動作してくれなかったため、別々のケースに入れてました。

(2)PE4302 アッテネーター
昔買って評価したパラレル制御で31dBまで0.5dBステップで制御できる中華ボードを内蔵しています。とりあえず、手動で15dBと 30dBを切り替えられるようにする予定ですが、回路が固まったらRSSIと連動させて音感がでるように自動で可変でアッテネーターが入るようにしてみたいところです。写真の左側に張り付けている緑の基板が該当ユニットになります

5.さいごに
音感で強さは分かるので耳Sは今のところ不要かなと思っています。受信機の特性は、2号機には及ばず、ダイナミックレンジもかなり狭いです。しかしながらAMのメリットもありますので、実際の競技大会などで試してみたいと思います



