2023年06月

アンテナアナライザーの申し込みを継続して受け付けておりましたが、受付数が製作数を大幅に上回っていることと、下記イベントでの出展が4か月連続で続くこともあり、しばらくの間、受付を中止させて頂きます。(すでに申し込みいただいた方は少しずづですが製作して連絡をしますので連絡をお待ちください。)

なお、これから入手ご希望の方は、2023年は以下のイベントのAKC(アマチュアキットクリエイターズ)ブースで頒布予定しています(製作数は、イベントが続くため5~10台程度です。毎回、すぐに品切れになりますが、仕事の合間に趣味で製作していることもありご理解お願いします)

●7月 関西ハムフェスティバル
●8月 ハムフェア
●9月 北海道ハムエア
●10月 JARL東京支部 ハムの集い(八王子 片倉)→出展中止の可能性あり
以上、宜しくお願いします。

高尾山、生駒山からの144MHz FT8 1mW+垂直ロッドアンテナで数回運用し、100kmを超える外房まで飛ぶことが分かりました(記事を参照)。

6/13の高尾山からの運用では、AKCメンバーのJA6IRK/1(千葉県印西市:高尾山との距離84km)とメッセージで連絡しながら、144MHzでの交信をトライしました。IRK局は西に障害物のないマンションの最上階でスタック八木使用なので問題なく届くと思っていましたが、結果、1W出力のIRK局の信号を-18dBでデコードできたものの、こちらの信号は届きませんでした。

単純に考えるとこちらも0.5~1Wくらいのパワーが必要と思いますが、こちらのスマホ受信(アプリFT8CN)は受信リポートが全くあてにならずかなり低めにでます。交信できているのに-30などというリポートを相手に平気で送出、実際にどのくらいの出力で届くのかわからないため、計算で求めることにしました。FT8で見通しの条件でどのくらいで電波が飛ぶのかある程度推測できますので、移動の際に参考になると思います。


1.2波モデルで計算してみる
まず、お互いの通信距離と断面図は下のようになります。電波は都心を通りますが見通しであることが分かります。
ja6irk


実際に計算するとどのくらいになるかみてみます。昔は手計算していましたが、今ではネットに沢山のツールがあるので便利です。今回はこれの2波モデルを使いました。これくらい距離があると2波モデルは誤差がありますがとりあえずやってみます。

こちらの条件は、周波数144MHz、出力0dBm、アンテナ利得2.14dBi(1/2EFHWロッドアンテナ)、相手のアンテナの条件は推測で20m高 12dBiで入れてみたものが下図になります。

FT8受信能力ですが、一般的な受信機でも-125dBm程度は聞えますのでそこからFT8の限界に近い受信能力を-24dBとすると大体-150dBmくらいでもデコードできるのではと推測されます。グラフ(赤線)からは60km程度となり、これまでの山からの運用実績からみても納得のいく値となっています。
スクリーンショット 2023-06-15 054923
このグラフから、あとどのくらいで84kmになるか推測すると7dB(5倍)くらいあればいけそうです。実際に出力7dBm (5mW)で計算したものは下図のようになり、何とか届くのではないかと思われます。

タイトルなし

2.50MHzでの信号リポートから144MHzの必要電力を計算してみる
同じときに50MHzでIRK局と交信できており、こちらの0.2W+カーボン釣竿の信号がIRK局に+6dBで届いていました。そのときのデーターから簡易的に確認(実際にはアンテナや偏波面が異なるので数dBの誤差はある)してみます。

‐送信出力差:23dB(200mWと1mW)
‐50MHzと144MHzの自遊空間損失の違い:10dB

33dBの差がありますので  6 - 33 ₌ -27となり、先ほどのグラフの結果に近いものが得られました。144MHzで7dB出力をアップさせると-20dBくらいでIRK局に届くことが分かりますので次回ビームアンテナなどで再確認してみたいと思います。


3.これまでの信号到達距離における考察
2波モデルでの計算では、相手のアンテナ条件が良くても見通しで60km程度という結果でした。今回のPSKRの結果に半径60kmの円を加えると以下のようになり一致していると思えます。高尾山は西側は山ですので、どうしても東側のみとなりますね

都心もエリア内ですがリポートはありませんでした。これは、ビルなどの影響があるのではと推測しています。

 また、前回の移動では、距離100kmの外房まで飛んでいましたが、これは東京湾を超えるルートで、海上伝搬では電界が変動して強く届くことがありますのでその影響だったと考えられます。

半径60kmエリア






前回に続いて仕舞い長45cmのカーボン釣竿についてのリポートです

前回はアリの目玉クリップ接続、今回はAmazonのテカテカ竿の銅テーブ結合バージョンです。

梅雨で毎日雨なのでなかなか移動ができなかったのですが、昨日、6/13(火)久しぶりにお日様が見えてました。行先は雨のあとなので舗装路で登れる高尾山です。無線運用に必要な装備はこれだけで、7~50MHzまでのFT8運用ができます(これに10mのカウンターポイズワイヤが必要)。竿は45cmしかないのでリュックに入ります。
IMG_6344


HFの運用は、山頂で釣り竿を伸ばすとクレームがきそうなので、ルートから外れた人が殆ど通らない休憩ポイントで実施しました。ただ、周りは木が茂っており上手く飛びは???です。


●設置状況
竿を地面に差し込んで少し傾けて木に立てかけ、カウンターポイズは10mを1本貼りました。風がなかったこともあり竿は倒れることはなく、SWRは、7~50MHzまで問題なく1.5以内となりました。
IMG_6342


●運用結果
<7MHz>
最初、0.2WでCQを出しても全く応答がなかったのですが、PSKRをみると飛んでいるようでした。よく調べてみるとスマホでデコードがされていません。携帯の電波が入らないところだったが原因のようでした。携帯の場所を少し変えたところ電波が少し受かったのでデコードもOKになりました。今回は、7~1~3エリアくらいまで広範囲に開けていたので応答率もよかったようで4局と交信できました。
40m

<21MHz>
DX局でいっぱいでした。0.2Wでは混信で交信できそうな感じがしなかったので、端の方でCQを数回だしてPSKRを見たところPNGくらいは飛んでいるようです。
15m


<28MHz>
交信はできませんでしたが、VK,KH6くらいまで飛んでいました。自宅で実験したときも、このアンテナで結構飛んでいるのは、28MHzでした。長さが6mくらいでハイインピーダンスなので1/2波長に近い電波の乗り方をしているのかも知れません。
10m


<50MHz>
DX狙いのOMさんが多いのであまり出たくはなかったのですが、オープンしていなかったので飛びを確認するために久しぶりにでてみました。SWRは1近くまで落ちていますが、どのように電波が載っているのか分かりませんが、0.2Wでも100kmくらいは飛んでいるようでした。次回、DPと比較してみようと思います
6m


●まとめ
①今回、HF 0.2w:7MHz 4局、28MHz 2局、50MHz 1局、それ以外に144MHz 1mWで1局の合計8局交信できました。釣竿アンテナ1本で7-50まで楽しめるのは嬉しいし、0.2WでもSOTAのアクチベーションはできそうな感じです。また、8局中7局がhQSL対応局で確実に普及しており、カード交換の点ではJARLに入らなくても楽しめますね

②木に立てかけたアンテナと地面に差し込んだ状態(地面と絶縁はされている)での電波の飛びの影響を懸念していましたが、殆ど影響はなさそうでした。あと周りに何もないところで簡単にカーボン竿を立てられる方法を検討する必要があります

③生駒山でもありましたが、携帯の電波がないとスマホアプリ(FT8CN)は上手く動かないようです。また、私の携帯(DAC含む)との相性も良くないのか全体的に送信リポートが悪いです。今回も、相手から「-10」くらいのレポートをもらっているのに、送りが「-30」という信じられないリポートを送っていたりします。なにが悪いのか分かりません。

④自作チューナーとアンテナアナライザー直結は、バンド変更が容易で使いやすいです。あとは無線機のフィルター交換が面倒なので何とかしたいですね

IMG_6340

前に仕舞い長45cmのカーボン釣竿についてブログに書きましたが、竿の塗装を剥がして銅板を貼った上に自己融着テープを巻いたことで外観が危険物にみえ、飛行機での移動ができないため、新しくもう1本購入しました。

前のものは目玉クリップでうまくいかなかった(JA6IRK局は目玉クリップだけで使えたそうです)ので、別のものということで探しました(仕舞い長45cmで6mくらいのものというと17段くらいになり、ネットでもなかなか見つけにくいです)。今回購入したのは、アリの6.3m 17段です。

到着して外観をみて思ったのは、みなさまお使いのWWR局推奨のJINKING(仕舞い長75cm)のものとカーボンの編み方が似ているということでした。これはいけそうと早速、自宅ベランダにて目玉クリップを2段目につけてテストしたところ問題なく7~50MHzまで動作しました。外観を写真で比較してみます。左から、JINKING(仕舞い長75cm)、アマゾン(仕舞い長45cm)、そして今回のアリ(仕舞い長45cm)です。前回うまくいかなかったアマゾンの竿は、テカテカしていかにも塗装被膜がありそうで、これがだめだったのかと想像しています(実験のとき被覆は剥がしたがNGでした)

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今回は、この竿をリュックに入れてカーボン釣竿で初めてのお手軽移動をしてみました。行ったのは飯能市の多峯主山(290m)です。飯能駅から歩いて1~2時間程度で山頂まで行けるお手軽コースです。

多峯主山に到着。平日ですが、多くのグループが山頂で休憩されていました。遠くには富士山、新宿副都心やスカイツリーもみることができました。

まずは、いつものように144MHz 1mWで飛んでるチェック。Esで台湾局を呼ぶJAがたくさんみえていました。もちろん台湾局はみえないので端の方でCQを出して1局と交信成功!
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144MHz 1mWとEFHWロッドアンテナから、千葉までは無理でしたが、40km程度飛んでいるようでした(赤色のXが送信場所です)。
2m

さて、次にHFです。アンテナは、最初、少し傾けて木に立てかけて運用する予定でしたが、アナライザーでSWRを見ると非常に不安定でした。そこで急遽コンクリ製の手すりに軽く固定しました。カウンターポイズは10mを1本貼りましたが、なぜかSWRは自宅のように簡単には下がりませんでした(7MHzは、SWR2程度)
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ここで無線機とアンテナカプラを接続する同軸ケーブルを忘れたことに気づき焦りましたが、よく考えてみると自作のアンテナカプラにはアンテナアナライザーを直結できるSMAのオスが付いていたので、アナライザ用の端子にトランシーバーを直結することにしました

写真でカプラの後ろにスマホが置いてあるのですが、これだけでHF~6mまで0.2Wで運用できるコンパクト移動システムになります。アンテナも45cmに仕舞えるのでリュックに入り最高です。
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このシステムで殆ど呼ばれませんでしたが、0.2Wで30分くらいCQを出して7MHzで2局交信できました。PSKRをみると東北くらいまで飛んではいましたが、オープンしていたのが関東~東海くらいまでだったのでCQ応答率も低かったようです。
40m


連絡はしていなかったのですが、山で運用していたらTwitterをみて飯能のJL1IHE局(ex 7Q7JA)が山頂まで遊びに来てくれました。いろいろ話をしながら一緒に下山、IHE局のアンテナを見学後に地元で美味しいうどん屋(きくや)でランチ2時前でしたが、順番待ちするくらいで大変美味しかったです。

アマチュア無線、楽しいですね


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5/28(日)に大阪の生駒山に登って144MHz 1mWで運用したリポートです。

まず、今回登ったルートは、新石切駅から生駒山頂を抜けて奈良県の生駒駅までというルートです。朝9時に駅を出発して山頂には11時半くらいに到着しました。まっすぐに登っていく急こう配の道が続きますが、途中には歴史を感じる神社、石仏、そして水車など見所が多いコースでした。

山頂からは大阪の街並みが眺められ、大阪湾まで見渡すことができます。

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早速、144MHzのFT8をスマホでワッチしたのですが、信号は聞えるもののデコードができない問題がありました。スマホは、楽天携帯のandroidなのですが電波が入らないため時刻がずれているようでした。山頂をあちこち回ってみましたが、全くダメでした。楽天って入感しないところはKDDIのローミングではなかったのかなと思いましたが、もう一台持っていたiPhone(SB)はさすがにバッチリです。このあたりの基地局は、自分が大阪に単身赴任したころにも整備したので一安心(笑)。そういうことで、テザリングで楽天携帯にWifiで接続してデコードしました。

日曜ということもあり、山頂遊園地はものすごい人でした。レストランも劇込みでしたが何とか席を確保して、展望もよいので椅子の横に無線機を入れたリュックを置いてランチを食べながらFT8の運用をしてみました。こちらはスマホの画面を見ているだけで無線機とアンテナ基部はリュックの中なので劇込みのレストランでも目立たず迷惑にならないのが最高です。

1mWとロッドアンテナという設備ですが、日曜のお昼ということもあり、たくさんの方からコール頂きました。食事が終わったあともコールが途絶えず、また席待ちの人もおられたので、そのままリュックを背負って歩きながら自動交信。地デジ導入時に出張でよく来たテレビ送信所を懐かしく見て回りました。

リュックに入れた設備は、写真のようなものです。ロッドアンテナが邪魔ですが歩きながら自動交信可能です。今回、30分でなんと12局も交信できていました。144MHz FT8移動は簡単な設備でも楽しめるので本当にお勧めです。

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PSKRでみると淡路島、滋賀県くらいまで飛んでいたようです。
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途中の見学ポイント

石切大仏(日本で3番目に大きいとか)
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水車
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弘法大師爪で描いたという爪切り地蔵
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