2023年06月

毎週のFT8のQRPでの移動運用で使っているカーボン竿アンテナ、小型軽量で非常によく飛んでくれていると満足しています。

しかし、ネットをみているとカーボンの電気抵抗と接触部の容量結合(電気的につながっているものもあり)などから、「グラスファイバーポールに導線を沿わせる方がよい」という意見もあります。

Youtubeなどの実験結果をみていると、カーボン竿アンテナは高周波電流が導線にくらべて少ない(損失-3dB)とか、継ぎ目で発熱があるなどのデータがあり、「自分のアンテナは、FT8だから飛んでいるように感じているのか」という疑問を持つようになりました。

SNSでいろいろ調べてみたところ、RBNなどで比較して差はないようだというデータは見ることができましたが、短波帯での実験なので常に数dBは変化しているので決定的ではありません。

そうなると自分で確認するしかないと、同じ長さの導線のアンテナをもう1本建てて比較してみることにしました。アンテナの特性は、通常、送信と受信と同じなので受信機で切り替えることにより、3dBの差があるのであればSDRのバンドスコープで十分読み取ることができるはずです。

今回の実験結果としては、「カーボンアンテナは同じ長さの導線アンテナと同じ」という結果になりました。また、「雑音が少ないという点は分かりませんでした(近所の太陽光発電ノイズレベルには効かない?)」

実験の内容は、動画にまとめていますのでよろしければご覧ください。動画の注意事項として述べていますが、カーボン竿は製品によってカーボン含有量、編み方、樹脂の状態など大きく異なりますので、この結果はすべてのカーボン竿に適用されるものではありません(ダメなカーボン竿もあるはずです)

実験してみたことにより安心して今のカーボンアンテナが使えるようになりましたが、なぜ、損失があまりないのかは疑問として残っていますので、今後もSNSでシミュレーション解析や実験結果などを注視していきたいです。

 


あと、比較してあまりにも変化がないので、切替スイッチのアイソレーションはどうなのか気になりましたので、片側のアンテナを外したときの確認もしています。


6/26(月)今週も東京は雨模様で、週刊予報をみると月曜くらいが天気も良く、週の後半は気温は33度とかになっていましたので月曜から移動。

今回は、無線は1時間程度にして少し長めに歩いてみようと青梅丘陵(軍畑駅~青梅駅間)を歩く12kmのコースです。

自宅を7時過ぎに出て、朝9時に青梅線の軍畑駅に到着。20分くらい車道を歩いて登山口に。登山口は少しわかりにくいのですが過去何回も来ているので迷うことはありません。いつもながらいきなりの急坂ですが毎週の山歩きの成果がでてきていたのか、速いペースで山頂494m地点に到着しました。

今回の装備は、①自作無線機WVU604F2(200mW、リチウム電池内蔵バージョン)、②カーボン釣竿6m+ラジアル10m線1本、③手動チューナー、そして④スマホでした。いつも山の運用で7MHzのSWRが下がらないので今回コイルの巻き数を増やして様子をみるつもりでしたが、肝心のアンテナアナライザを出発前に充電していて持ってくるのを忘れてしまいました。

おかげで、受信音を頼りにチューンするのですが、バリコンだけだとピークは出せますが、コイルの切替ポジションが多いのでどのポジションが最良か探すのは非常に難しいことが分かりました。最近、、こういうミスが多いのでこれからはチェック表など準備しようと思います。

山頂は、周りに木が多く、あまり景色はみえません。アンテナは写真のように古い切株に釣竿を地面に差し込んで自転車用の荷物紐で軽く縛っただけのお手軽です。準備は5分もかからず、撤収は1分くらいです(笑)
IMG_6487

IMG_6491


景色は北方向のみ見えます
IMG_6492

10時から11時まで運用しました。SWRは不明ですが、7,18,28MHzで合計15局と交信できました。18MHzが広範囲にオープン、28MHzも近距離Eスポがでていたようでバンドは国内QSOも賑やかでした。いつものように私の電波の飛び具合、PSKRを貼っておきます

<7MHz>
40m

<18MHz>
17m


<28MHz>
10m



★QRP 山移動における運用の仕方と運用周波数について
イベントで0.2W機を頒布していると「0.2Wだと飛ばないね」と笑って言われる方が本当に多いのですが、私的には十分なパワーで、アンテナがしっかりしていればそれ以上のパワーは不要です。

毎週のように自作0.2W機と6mカーボン竿で山移動していますが、総重量1kg以下のお手軽設備でも十分交信でき楽しめます。出力は低いのですが、7MHzは問題なく呼んでもらえますし、WARCバンドや28も山の上からだと近くの局、そしてEスポがでていると国内各局からコールしてもらえるようです。

運用に仕方については、各バンドのコンディションをまず把握して自分の設備で飛んでいるのかを確認することです。FT8では、これまでにないPSKR(PSK reporter)という仕組みが使えますので、QRPだからといって呼びに回らずにCQを出して、スマホで飛んでいるか確認しましょう。

やり方は、最初に空いている周波数(DF)をみつけてCQを2回程度だしてみてスマホとかでPSKRで飛んでいるか確認します。飛んでいなければ混信しているかもしれないのでDFを変えてみて再度確認、そしてダメそうだったら別バンドに変更すると効率がよいです。

また、低出力で山移動で多く交信するコツとして運用周波数があります。基本は国内伝搬の良い7MHzを中心にして、山頂メリットでGW通信が伸びる28MHzや50MHzと組み合わせるとよいでしょう。

今回のようにEスポが出ていれば、18MHzや24MHzバンドでも国内から結構呼ばれます。21メガや14メガでCQを出しても混信が大きすぎて弱い信号は相手に受信される可能性は殆どありませんので、私は、基本 7- 10(運用局が少ないので呼ばれなければやめる)‐ 18(Eスポ時のみ) - 24(Eスポ時のみ) - 28(海外から呼ばれることもあり) - 50(海外にオープンしているときは怒られるので出ない)の順番でやってます

そして、重要なのは、局数が多く移動局チェイサーが多い7MHzでしっかり飛ぶアンテナシステムを作り上げるのがポイントです。これができれば、お手軽QRP移動運用は成功すると思います

そして、コールサインは、自局コール+/Pとして移動していることを明確にしましょう。QTHは私は送っていません(後のお楽しみ)。または、sota,potaのネット投函システムに入れておけばよいでしょう。POTAやSOTAを追いかけている方からコール頂けるので。





6/24(土)15時から秋葉原でAKCメンバー6名と自作愛好家+α=10名で飲み会をしました。

AKCメンバーでは、月一回程度 秋葉原で懇親会をやっていますが、だんだん集まりが悪くなってきたこともあり、新しい方もお誘いしてみました。

自作はまだという方もおられましたが、すごく盛り上がって楽しい会となりました。気が付くと20時になっていました(笑) 

これから毎月イベントがありますので、秋頃までアキバ飲み会は開催しませんが、自作品を持って参加したいという方がおられましたら、その時に連絡しますのでお知らせくださいー



以下、今回の自作品の一部です(話に夢中になってしまい、半分くらいしか写真を撮っていませんでした。スミマセン)

●7M2SIA局の430MHz 2c39真空管リニア 30W程度出るそうです。かっこよくできていますね
IMG_E6469

IMG_E6468


●JR2BMU/1局 CWトランシーバー。同じデザインで各バンド分製作されているようです。FB
IMG_E6467

●JK1LSE, JA6IRK局 1.2GHz八木アンテナ
IMG_E6470

⚫︎JL1VNQ局 鬼キット 20W 2バンドトランシーバー
IMG_6473

⚫︎JH4VAJ LEDチェッカー
IMG_6471

●私が持参した実験中の430MHz FT8トランシーバーとAshi Paddleのメモリキーヤ―内蔵版
IMG_E6474



毎週のように自作機を持ってSOTAの山移動していた2017年ごろ、ブログに装備の軽量化を記載したことがありました。記事を見ると、HF~6mまでの3W程度のCW移動システムで約3kg程度の重さがあったようです。

さて、今はどのくらいになったのか確認&比較してみました。

参考までに当時の装備です。バッテリーやケーブルが写っていませんが懐かしいですね。自作トランシーバーはアルミケースのもので7から50MHzの3W CW運用ができますが、当時、山頂の低いワイヤアンテナ+7MHz CWではなかなか交信できませんでした。そしてコンディションが悪いと必要な4局と交信するのが結構大変で、山頂のメリットを生かせる50MHz SSBなどもを持って行く必要があったことを思い出しました。
82a86437

    
今の装備は、こんなものです。無線機はFT8のみですが、電池内蔵で重さは僅か133gしかありません。そして0.2WのQRPでも30分で5局程度は交信できるようになりました。

また、アンテナはカーボン釣竿になりましたが、当時EFHWでいろいろ試みたけど共用化できなかった50MHzも今回は使えます。これだけで7~50MHzまで出れるのは嬉しいです
IMG_6344



それぞれの重さをまとめて比較すると現在は、当時の目標2kgの重量のなんと半分の1kg以下になっていることが分かりました
重さ比較

今回のリストにスマホなども書いてますが、無線をしなくても持って行くものだし、また、アンテナチューナーはコイル切替とバリコン1個なので、アンテナアナライザーも持って行かなくても受信の信号メータで同調点はある程度判断可能です。

体力が落ちてSOTAも難しくなってきましたが、装備が軽くなった分、楽しめるようになったと感じています

週一回の山歩きですが、今週は後半が雨模様ということで 6/20(火)に埼玉県飯能市の伊豆ヶ岳(851m)に登ってHFを運用してきました。

朝9時に西武線 正丸駅に到着。森の中の川沿いの道を上って、途中結構きつい上りもありましたが1040に到着。山頂付近は、タモリ俱楽部でよく聞く「チャート」と言われる生物の死骸からできた岩が沢山ありました。

ここには、6~7年位前に登ってSOTAで7MHz CWで5WとEFHWワイヤで運用を行い沢山の局と交信できた記憶がありますが、今回は0.2W FT8と6m釣竿なのでかなり貧弱な設備となります。


IMG_6421

設営はこんな感じです。釣竿を地面に差し込んで看板に軽く紐で固定しています。ラジアル線は10mを1本地面に張っています。周りに木が多く景色はほとんど見えません

IMG_6427

IMG_6426

この状態で、7MHz 5局と交信して、10MHzにもQSYしましたが応答はありませんでした。最後に28MHzも出てみました。PSKRではこんな感じでした。

<7MHz>近距離ですが、いつものように飛んでます。SWRは2以下には下がりませんでした
40m


<28MHz>やはりこのアンテナ、他のバンドに比べて10mバンドはよく飛びます。今回も近くですが2局呼んできてくれましたし、関東圏でも多くのリポートが上がり遠くまで飛んでいました。
10m kantou

地図を拡大するとEスポで九州、そして海外はハワイまで飛んでいました(笑)
10m

そのあと、各バンドを運用して飛んでるチェックをしたかったのですが、小学生の遠足軍団が登ってきてお昼ご飯を食べてあまりの煩さに撤収しました。

今回は、そんなに暑くなかったので温泉はなし。最寄り駅まで戻って、ハイボールが半額と書いてあったので水分補給を行いました。

交信頂いた方々、ありがとうございました。QSLは、hQSLで発行済です。

QSL_伊豆ヶ岳

↑このページのトップヘ