2022年11月
SMDインダクタで作ったLPFの電力許容度について
先月1.8~28MHz帯のバンド毎のLPFの製作データをブログに書きました。
このLPFは、0805サイズの表面実装インダクタとキャパシタを使用していますが、100mWクラスの送信用として使うと低い周波数では結構ロスがあることに気が付きました。
ネットアナでみた通過特性は、1dBくらいのロスなのですが実際にパワーをいれると低い周波数では、それ以上の損失があります。インダクタがSMDなので磁気飽和などある程度想定していましたが、それ以上の損失なので、どのくらいのパワーまで使えるのか調べてみました。
今回の測定系統として、100mW程度のCW送信機を使ってステップATTを通した出力をLPFに接続、スペアナで出力レベルを測定しています。そして、現在使っているリード部品のマイクロインダクタで作ったLPFと比較しています(下写真)
●1.8MHz
入力電力に対して3dBm程度くらいからロスが大きくなっています。100mWでは10dB以上の損失となりますので使用することはできません。
●7MHz
入力電力に対して12dBm程度くらいからロスが大きくなっています。
●28MHz
100mWくらいまで特に損失が増えることはありませんでした。
●まとめ
今回、使用したSMDのインダクタの詳細仕様が不明のため、細かい分析はできませんが、100mW程度では10MHz以上あれば使えそうな感じです。(7MHzも100mWを入れて損失は2dBありますが、気にしなければ使えるかも知れません)。
ここではあくまでも製作したものについての実験結果を示しています。SMDインダクタもいろいろな仕様がありますので、大きめのコアに巻かれたようなものを選べば違う結果になります。
また、リードタイプのマイクロインダクタを使えばもう少し高い電力まで使えますが1W以上になるとトロイダルコアなどに巻くのが無難ですね。
このLPFは、0805サイズの表面実装インダクタとキャパシタを使用していますが、100mWクラスの送信用として使うと低い周波数では結構ロスがあることに気が付きました。
ネットアナでみた通過特性は、1dBくらいのロスなのですが実際にパワーをいれると低い周波数では、それ以上の損失があります。インダクタがSMDなので磁気飽和などある程度想定していましたが、それ以上の損失なので、どのくらいのパワーまで使えるのか調べてみました。
今回の測定系統として、100mW程度のCW送信機を使ってステップATTを通した出力をLPFに接続、スペアナで出力レベルを測定しています。そして、現在使っているリード部品のマイクロインダクタで作ったLPFと比較しています(下写真)
●1.8MHz
入力電力に対して3dBm程度くらいからロスが大きくなっています。100mWでは10dB以上の損失となりますので使用することはできません。
●7MHz
入力電力に対して12dBm程度くらいからロスが大きくなっています。
●28MHz
100mWくらいまで特に損失が増えることはありませんでした。
●まとめ
今回、使用したSMDのインダクタの詳細仕様が不明のため、細かい分析はできませんが、100mW程度では10MHz以上あれば使えそうな感じです。(7MHzも100mWを入れて損失は2dBありますが、気にしなければ使えるかも知れません)。
ここではあくまでも製作したものについての実験結果を示しています。SMDインダクタもいろいろな仕様がありますので、大きめのコアに巻かれたようなものを選べば違う結果になります。
また、リードタイプのマイクロインダクタを使えばもう少し高い電力まで使えますが1W以上になるとトロイダルコアなどに巻くのが無難ですね。
超音波用レベル計、スペアナの製作
EFHWアンテナチューナ、進行反射電力計の製作
少し前に作ったものですが、動画を作成しましたのでよろしければご覧ください。
仕様は以下の通りです
<EFHWチューナ部>
●周波数 7~28MHz
●使用電力 5W程度
<進行反射電力計>
●周波数 1.8~144MHz
●通過電力 メータフルスケールは20Wと200mWの切替式
仕様は以下の通りです
<EFHWチューナ部>
●周波数 7~28MHz
●使用電力 5W程度
<進行反射電力計>
●周波数 1.8~144MHz
●通過電力 メータフルスケールは20Wと200mWの切替式
WQ-1 QRP CW Transceiver
今年のハムフェアで人柱版を頒布したWQ-1の動画を作成しました。
このトランシーバーの頒布は、現在JE3QDZさんが製作して準備されていますので、お待ちください。
小型化のためフィルターなどが殆どなく、1.8~144MHzまで対応させているので、下のようにイマイチのところがあります。その点はご承知おき願います。
②144MHzの送信波にPLLの特性による近接スプリアスがあります。スプリアス規格を満足するため約20mW程度まで減力させています。
●中波ラジオの妨害
受信回路には1.8MHzのHPFを入れてますが、フィルター特性が急峻でないため、近くに強力なラジオ局がある場合やHFローバンドでフルサイズのアンテナを接続すると受信に被る場合があります(→プリセレクターやアッテネータをお使いください)。
●IF周波数の通り抜け
IF周波数が、11.053MHzを使用しているため近辺に強力な業務局がでていると受信に被る可能性があります(私のところでは、ほぼ問題はなし)
★取扱説明書リンクは下のリンクを参照願います
https://qdzlab.up.seesaa.net/image/WQ-1CWE58F96E689B1E8AAACE6988EE69BB8EFBC88E3838FE383A0E38395E382A7E382A22022E9A092E5B883E78988EFBC89220816.pdf
このトランシーバーの頒布は、現在JE3QDZさんが製作して準備されていますので、お待ちください。
小型化のためフィルターなどが殆どなく、1.8~144MHzまで対応させているので、下のようにイマイチのところがあります。その点はご承知おき願います。
●全バンド共通
①広帯域受信回路のためイメージ混信があります
②CW復調回路は、AMラジオのICを使ってBFO発振を加えています。BFO発振強度は手動で切り替える設計ですが、受信信号が強力で、BFOより信号レベルが高い場合は復調が難しくなります。
③送信フィルターは、144MHz用のLPFのみ内蔵しています。他のバンドは、個別にLPFが必要です。
●144MHzのみ
①広帯域受信回路のためイメージ混信があります
②CW復調回路は、AMラジオのICを使ってBFO発振を加えています。BFO発振強度は手動で切り替える設計ですが、受信信号が強力で、BFOより信号レベルが高い場合は復調が難しくなります。
③送信フィルターは、144MHz用のLPFのみ内蔵しています。他のバンドは、個別にLPFが必要です。
●144MHzのみ
①PLL発振の特性上、144MHzの受信時にダイアルを回すとクリック音が強く聴こえる(ミュートも試しましたが、ミュートよりクリック音が聞こえる方がよかったのでこうなっています)
②144MHzの送信波にPLLの特性による近接スプリアスがあります。スプリアス規格を満足するため約20mW程度まで減力させています。
●中波ラジオの妨害
受信回路には1.8MHzのHPFを入れてますが、フィルター特性が急峻でないため、近くに強力なラジオ局がある場合やHFローバンドでフルサイズのアンテナを接続すると受信に被る場合があります(→プリセレクターやアッテネータをお使いください)。
●IF周波数の通り抜け
IF周波数が、11.053MHzを使用しているため近辺に強力な業務局がでていると受信に被る可能性があります(私のところでは、ほぼ問題はなし)
★取扱説明書リンクは下のリンクを参照願います
https://qdzlab.up.seesaa.net/image/WQ-1CWE58F96E689B1E8AAACE6988EE69BB8EFBC88E3838FE383A0E38395E382A7E382A22022E9A092E5B883E78988EFBC89220816.pdf