先月1.8~28MHz帯のバンド毎のLPFの製作データをブログに書きました。

このLPFは、0805サイズの表面実装インダクタとキャパシタを使用していますが、100mWクラスの送信用として使うと低い周波数では結構ロスがあることに気が付きました。

ネットアナでみた通過特性は、1dBくらいのロスなのですが実際にパワーをいれると低い周波数では、それ以上の損失があります。インダクタがSMDなので磁気飽和などある程度想定していましたが、それ以上の損失なので、どのくらいのパワーまで使えるのか調べてみました。

今回の測定系統として、100mW程度のCW送信機を使ってステップATTを通した出力をLPFに接続、スペアナで出力レベルを測定しています。そして、現在使っているリード部品のマイクロインダクタで作ったLPFと比較しています(下写真)
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●1.8MHz
入力電力に対して3dBm程度くらいからロスが大きくなっています。100mWでは10dB以上の損失となりますので使用することはできません。

1r8
●7MHz
入力電力に対して12dBm程度くらいからロスが大きくなっています。
7


●28MHz
100mWくらいまで特に損失が増えることはありませんでした。
28

●まとめ
今回、使用したSMDのインダクタの詳細仕様が不明のため、細かい分析はできませんが、100mW程度では10MHz以上あれば使えそうな感じです。(7MHzも100mWを入れて損失は2dBありますが、気にしなければ使えるかも知れません)。

ここではあくまでも製作したものについての実験結果を示しています。SMDインダクタもいろいろな仕様がありますので、大きめのコアに巻かれたようなものを選べば違う結果になります。

また、リードタイプのマイクロインダクタを使えばもう少し高い電力まで使えますが1W以上になるとトロイダルコアなどに巻くのが無難ですね。