前に書いたように自分の勘違いから144MHzの受信機がA2波が断続波ということがわかり、方向探知が試作機では上手く行かなかったため再設計することになりました。

A2波ですが、キャリアが断続するということはCWと同じ受信機でよいことになります。そして、3.5MHzの競技はCWで行われますので、144MHzと同じ受信回路でよいことになります。

ただ、3.5MHzは、2種類のアンテナで移相回路を構成する必要がありますのでミキサー前は異なりますが、3.5MHzと144MHzを同時に設計してみることにしました。

まず、系統図は、こんな感じにしました。ダイレクトコンバージョンは、局発の漏れが他の競技者に妨害を与える可能性があるのでシングルスーパー方式です。IFはこれまでFT8などの自作機で使っている11MHz帯で帯域800Hz程度の水晶フィルター、IFアンプにBGA420、プロダクト検波にAFアンプという構成です。

AGCはなしとしてRF段とIF段で利得を可変できるようにしています。3.5MHz用のアンテナ位相回路は、SA612などの差動入力のあるミキサーが現在は入手できなくなっていることから、仮の回路で実験で決定することなります。144MHzは試作機と同じ利得可変範囲の広い3SK291にしました。

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IFフィルターは水晶3個をラダー型にしたものです。インピーダンスが合っていないので凸凹になっていますが復調キャリア周波数を求めるために特性をしっかり確認しておきます。写真で帯域は約800Hz程度。水晶3個でもCWの狭帯域だと結構実用になるものが作れます。このピーク周波数11.058350MHzに対して、600Hz程度下の周波数を発振させてプロダクト検波することで復調ができます。

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3.5MHzの受信はまずはループで実験する予定です。百均の洗濯干し用のプラ製品を使って巻いてます。直径21cm、10回巻きで107μH程度となりました。15pF程度を並列につなぐと3.5MHz付近に共振することが確認できました。なお、実際にはファラデーシールドが必要なのでアルミホイルでも巻いてやってみます。原理は、このアンテナのコイルと並行方向に指向性がでるのですが、前後で位相が逆になっています。これに垂直ロッドの無指向を90度の位相差で合成するとどちらかが強く、反対が弱くなるというものです。はたして上手く行くでしょうか?
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とりあえず、基板がないと実験が進まないので、基板設計をして3.5MHzと144MHz、それぞれ発注しました。10日くらいで届くと思いますが、最初はアンテナ実験をしたいので3.5MHzから進めたいと思います

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ARDFの練習会が近くの秋ヶ瀬公園で行われるということで参加しました。秋ヶ瀬公園は、家から近く、POTAでも何回か移動しており土地勘があるのでラッキーでした。80mバンドの練習ということだったので受信機をお借りして、QRPクラブでもお世話になっているJR1CHUさんに一から教えて頂きました。

最初は、FOX-Oという微弱波の送信機を探すものから。
写真のように配布された地図で赤印のついているところまで行くと電波が受信でき、そこから方向探知を行います。受信機を使って方向探知を行いますが、進むと電波が弱くなりなかなかみつけられません。聴いてみるとこの受信機は写真のループの赤色テープの方向が最大感度ということでした。これまで80mの受信機はカージオイドで切れ込むところが受信方向と思い込んでいたので大失敗(笑)

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その後は、順調に探し出せました。送信アンテナは、こんな感じです。短いので木陰に刺さっていたりすると発見が難しいです。
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次にクラッシック競技。今回は練習会なのでスタート地点で5台の送信波は受信でき、最初に電波の強さと方向で進むルートをあらかじめ決めます。地図は上方向が磁北ということなので方角補正は不要ということでした。今回は、初めてということで遠そう(電波が弱い)な②⑤はやめて、残りの①③④の3か所をまわりました。

この競技、無線の電波を聴いて方向を決めたりすることに加えて自分の位置もしっかり把握しないといけないので、とにかく忙しい。無線機も5か所から順番に電波が出るので混乱して、相当慣れないと回れない感じです。80mは反射などが少ないということもあり、なんとか3台を探すことができましたが、無線に気を取られていて自分がどこにいるのか分からなくなることが何度もありました(笑)

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送信アンテナは、FOX-Oと違って大型です。短縮コイルやラジアル線もあり、POTAの移動にそのまま使えそうな感じです
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最後に今回の練習会にはなかったのですが、試作機を持参していたので2mのビーコンだけ出して頂きました。ここで初めて気が付いたのは、2mのA2波は連続波でなく断続波ということでした。これは自分の大きな勘違いで、自作機で断続波を受信すると短点と長点でAGCの時定数から受信感度が異なり、Sメーターが安定せず、方向探知ができません。そしてAMラジオ用なので信号の強弱を自動補正するようになっているのでこの用途には向いていません。連続波であれば、Sメータとトーンではっきりわかるのですが...
また、同時に中華製品も使わせて頂いたのですがやはり全然受信した感じが違って探知しやすかった。

ということで、これは受信機を設計変更しないとダメということが分かりました。
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今回の練習会は、楽しくて非常に得るものが多かったです。関係者のみなさまには御礼を申し上げます。

やはり自分で体験してみないとダメですね。Xで見て頂いているJI1SUWさんにRFエキスパート社の製品の資料も教えて頂いたので新たに作ってみようと思っています。

しかし、今から設計をやりなおして今シーズンに間に合うのか....(笑)


アンテナアナライザーの修理品を受け取りました。症状は、写真のように端子を開放でもSWRが0の表示のままになって測定できないというものでした。この例は、前にも1台ありました。

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原因は、マイコンのEEPROMのデータがノイズか何らかの影響で書き変わってしまったもので、10MHzの周波数校正データーが想定外のものに変更されています。そのため、下の写真では,100MHzの測定時には本来IFが455kHzですので99.545MHzとなるところが、85MHz付近になっています。

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この現象がでると誤ったデータがEEPROMに記録されているので、一旦初期化して、再度プログラムを書き込むことで復旧することができます。

前にあった同様の故障例では、故障品を引き取りプログラム書き換え後に評価のため、自分用に使用していますが、1年以上再発していないので稀な偶発的なことで発生する不具合と推測しています。

既にかなりの台数を頒布しているため、同様の不具合でお困りの方がもしおられましたら、書き換え対応しますのでお手数をおかけしますが、お知らせ頂くようお願い致します(メールは、私のコールサイン@jarl.com)。

なお、本件についてはこちらへの送料はご負担頂きますが、修理、返送費用は無料で対応致します。


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