2021年02月

一部の部品待ちになっていますが、厚さを5mm低くしたケースに取り付けてみました。

これまで何も考えずに厚さは3センチだったのですが、送る際にレターパックライトだと送料が370円になってしまいます。クリックポストは送料190円なので今回は、3センチ以下を目指しました。

前面は、前と同じ大きさですが、ディスプレイが、0.9インチから1.3インチになりました。
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早速、144MHzのアンテナで動作を確認してみました。

アンテナは釣り竿に這わせたJ型です。帯域は結構広めと思います。

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画面のアップです。

リターンロス表示なので、14dBの点線がVSWR=1.5のラインとなります。どちらかというとVSWRが1.5以下のレンジの表示幅が広くなっており、普通のダイオード検波のVSWR計に慣れていると違和感があると思います。

ダイオード検波はレベルが低いところはダイオードの二乗特性により感度が悪くあまり細かくはみれません。そのために1.5以下のメータのレンジは小さくなっています。

このアンテナは、140メガくらいにあっているようです(>_>)

しかし、アナライザとしては、うまく動作しています。
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続いて、園芸パイプで作った3エレ八木です。
こちらは、なんとなくあっているような…

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表示は、今回は今後、アマチュア無線でよく使われているVSWRスケールに演算で変換してみようかと思っています。

それで100MHz以上の感度の悪いところも誤魔化せるかなと😅

あと、持ちながらその手で操作できるようにケースやダイヤルを改良予定しています。

完成までもう少し遊べそうです。



中国は、春節で基板メーカーも殆どがお休みですが、働き者のJLCPCBに発注した基板が昨日届きました。オーダーしてから10日と納期もバッチリ。

届いた基板を見て、基板を割るためのVカットが入ってないのに気がつきました。

指示をシルク面でしていたのですが、JLCPCBは外形レイヤに書かないと行けないようで失敗しました。

仕方がないのでPカッターで何とか対応しましたが、結構大変ですのでVカットのありがたさを感じます(笑)

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早速、組み立てですが、部品の発注忘れが発覚。今回は、SA602ミキサの電圧を確保しようと5Vの昇圧回路を組み込んだのですが、そのICを頼んでいませんでした(泣) 最近、こういうミスが多いです…

とりあえず、電池から直接接続、プログラムを書き込みました。

ブリッジの検出回路が今回はDSPを使わない簡単アナログ回路に変更したため、感度が悪くなっており、高い周波数では少し厳しそうです。

しかし、100メガくらいまでは問題なく測れ、ブリッジを変更したので前の懸案だった中波帯などの低い周波数もバッチリです。

今のところ、200メガでは、リターンロス20dBくらい、VSWR1.2くらいまでしかみれません。

もう少しブリッジのところを調整してみますが、これでも現行モデルよりは大幅に改善しています。
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2019年初めに頒布を開始したアンテナアナライザ(取説リンク)ですが、今でもたまに頒布依頼があります。

安価なNanoVNAが出回っているので需要はないと思っていましたが、外部のスイッチとエンコーダで周波数やspan設定が手軽に操作できるのと、機能がシンプルで使いやすいということのようです。

そこで、予定していなかったのですが、2021年バージョンを設計することにしました。

改良における主な目標は、以下の通りです。

①周波数範囲1-100MHzだったものを最大200MHzまでに拡張する。

②リチウム電池の電圧変動に伴う利得低下を解決する。

③ケースはアクリルから3Dプリントに変更してUSB充電部の差し込みが上手くできるようにする。

④液晶表示は、0.9インチから1.3インチに大型化する

⑤リターンロスdBの表示桁数を小数点以下一桁まで拡大する。



とりあえず、回路案を作成したので基板パターンを描いてみます。

高い周波数で上手く特性がでるか疑問ですが、とにかく試作。

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基板サイズは、同じ、いつもの 5x5cm(1枚)です。

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おはようございます。

本日は基板設計です。試作実験しながらパターンも書いていましたが、今回は実装レイアウトがかなり難しかったです。

技適取得済のWVU1102と比べて異なる点は以下の通りです。

①部品数は120→170と大幅に増えています。前回の手抜き部分を強化したのとフィルタ関連を追加しています。

②基板の実装範囲を大幅に変更しました。
 理由は、前回は送信スプリアスのみを考えて送信関連は一つの基板にまとめていましたが、PLL回路、受信基板が別の基板になっていたため、受信時の副次的発射レベルをクリアするのにかなり苦労したためです。
 別基板になっていてシールドもないため受信局発の漏れが基板間で結合して800MHz付近でのフィルタ効果が殆どでなかったのが原因でした。

  ★前回:(メイン基板)PLL回路、受信部、マイコン、電源 
      (表示基板)AF増幅、送信部、送受切替、液晶表示器

  ★今回:(メイン基板)PLL回路、受信部、送信部、送受切替、電源 
      (表示基板)AF増幅、マイコン、液晶表示器

部品も増えて、メイン基板に送信部やLPFも合体となり実装ができないのではないかと、思いましたが、思い切り詰めて実装していった結果、なんとか収めることができました(やれやれ。。自分としてはよくやったと)

あと、液晶表示器とマイコンのノイズを避けるために、IFの水晶フィルタやDSPは基板の下側に取り付けてアース面を間に挟んだレイアウトになっています。

送受切替は、半導体SWの予定でしたが、今回もリレーです。この部分はPTTを押したときにカチッという感じが捨てがたいので。。。(笑)

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リチウム電池の充電基板は、基板実装はやめてケース下部に直接取り付けるようにしました。
この結果、充電ケーブル差し込み口が下側になります。

→WVU1102のアンテナ回路では電源ケーブルをつなぐと感度がUPしたのですが、横に差し込み口があると運用時に邪魔になったので改良しています。

さて、基板はElecrowに発注しました。ちょうど中国は春節休暇なので基板が来るのは来月かと思います。

おはようございます。
本日は、受信ミキサです。WVU1102では、定番のSA602を使っていました。定番ICなのですが、以下のような問題があり、量産頒布に踏み切れなかった理由となっていました。

①SA602は電圧の規格が4V以上に対して、リチウム電池3.7Vと無理やり使っていた。そのため電圧が下がるとゲインの低下が大きかった。

②RF入力側への局発の漏れが大きい。Si5352の高調波レベルが高いことも加えて、受信状態における副次的発射レベルのスペックをクリアするために、基板対策に時間がかかった。

そこで、ずっと低電圧で使えるミキサを探していたのですが、今回NJM2288をテストして使えそうなので変更することにしました。

<回路>
回路は、データシートのものを使っています。入出力のインピーダンスは820Ωとなりますが、変換利得9㏈、2Vでの動作は魅力的です。局発レベルも-15dBmと低く、RF入力ポートへの漏れが-40dBと低いらしいので即実験しました。

懸念点としては、IP3レベルはそんなに高くないことと周波数レンジがUHF用なのでHFだとどのようになるか確認が必要となります。

 FEATURES  Wide Operating Voltage 2V to 5.5V
 Conversion Gain 9dB @V+=2.2V, 429MHz input
 Input Frequency 300MHz to Up to 500MHz (recommended range)
 Third - Order Intercept Point --12dBm @V+=2.2V, 429MHz input
 Local Input Resistance 9.1kΩ 

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<変換利得とIMD測定結果>
いつものように2信号発生器を使って測定しました。入力インピーダンスはミスマッチ状態なので変換利得が、-1dB程度とデータシートより10dB程度下がっています。

OIP3は、データシートとほぼ同じデータとなりました。
-13dBmと通常のミキサに比べて低いです。


相互変調による妨害波ある程度受けるかも知れませんが、CBのチャンネルは中波ラジオのように等間隔ではないので、あまり気にしなくてもよいかもしれません。

IM


<LO→RF入力ポートへの漏れ>
これまで使っていたSA602と比較してみました。実験用シャーシにNJM2288(ディスプレイの下)、SA602(一番下のボード)

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結果は以下のようにかなり漏れが少ないことが分かりました。
ここでは、局発にSi5351の出力フィルタなしで入れてます。
RFポートへの漏れ

かなり高調波が出ている状態で0-1GHzの漏れを見てみました。
局発周波数での漏れは低かったのですが、高調波の周波数に対する漏れの低減量は期待ほどではなく、そこそこ漏れています。それでも-77dBmが最高レベルなので、これまでより20㏈近くマージンがとれそうです。

さらに受信アンプも入りますので、基板で変な高調波を拾わなければ大丈夫と思います。

RF入力ポートでのスペアナ画像です。上がNJM2288、下がSA602となります。
左がLO周波数(27MHz+10.7MHz)、右が0-1GHzです。

NJM2288 SA602 LO to RF in





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