カーボン釣竿アンテナ用の7~50MHzで使えるアンテナチューナーを製作しました。


①使用したアンテナについて
 アンテナは、JS1WWR局推奨のJINKING 7.2mをアマゾンで購入しました。簡単にテスターで抵抗を図ってみました。1段目(一番太いところ)は長さ方向に数Ωの導通がありましたが内側と外側は感電防止のためか導通はありません。そのため2段目の根元を少し紙やすりでこすってカーボン表面を出したところに目玉クリップで挟むようにしました。目玉クリップと竿の間の抵抗はテスターで見ると50~70Ω程度ですが不安定でした。グラウンド線は使用最低周波数を7MHzとするのでとりあえず10mを1本用意しました。
 設置はアンテナを木造2階建ての2階のベランダの木製手すりに紐で立てかけて軽く固定、グラウンド線を地面に垂らす感じです。給電部はこんな感じです
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②インピーダンスの測定
アンテナエレメントにTE2101アンテナアナライザーを直結して50MHzまでのSWRをみました。HFでは7MHz付近で少し下がっているところがありますがそのまま使える周波数はなさそうでした。他の方のブログを見ると高めの周波数に共振したとか見たのですが、設置条件やアンテナのカーボン量やロッド間の接続部の構造で異なるので再現性はあまりないかと思います。

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次にnanoVNAに直結して使って各バンドのインピーダンスをみてみました。画面の文字が全く見えないので、表面実装部品の作業に使っているヘッドルーペをつけて読み取りました(笑)
impedance

直流抵抗もあるので7MHz以上のインピーダンスは高めでスミスチャート上では同じような位置にプロットできますので、回路は下のL型でマッチングはとれそうです。
スクリーンショット 2023-05-15 063247

目的周波数の下と上の各定数を一応確認してみます。チューナーとしては、Lが0.2~3uH程度、Cは10pF~300pFくらいあれば良さそうです


●7MHz
7mhz


●50MHz
50mhz


③製作
1W以下のQRPなので部品は小型のものを使用しました。コイルは、T50-2に2回づつタップを出して12回路のスイッチで切り替えるようにしました。最大24回巻きでそのときのインダクタンスは3.5uH程度となります。バリコンは320pFのポリバリコンです。写真のスイッチは一応バリコン位置を変えれるように付けましたが、実際は不要です
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④マッチング特性
計算値とは少し異なりますが、7~50MHzまで問題なくマッチングが取れました。
スクリーンショット 2023-05-15 065439

⑤運用結果
日曜朝の9時から10時半までの90分で7~50MHzまで順番にWVU-604F2で200mWでCQを出して交信してみました。同時にPSK reporterでもモニターしています。この日は、50MHzでもEスポが出ており西側がオープンしていたようです。
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●7MHz
近距離にオープンしていたのでCQを出して連続で呼ばれていました。20分で1~3エリアの12局とQSO
スクリーンショット 2023-05-14 104909


●10MHz
7MHzと同様に近距離がオープン。10分間で1,3,4,7エリア5局とQSO
スクリーンショット 2023-05-14 104808


●14MHz
オープンはしていましたが、14MHzなので近場の局からは呼ばれることはないので、交信ゼロ
スクリーンショット 2023-05-14 104731


●18MHz
このバンドもDX狙いの方が多いので中国あたりまで飛んでましたが、ローカルさんが呼んできてくれたのみ
スクリーンショット 2023-05-14 104659


●21MHz
18MHz同様、飛んでいますが応答なし。
スクリーンショット 2023-05-14 104623


●24MHz
Eスポで4エリアの1局と交信できました。
スクリーンショット 2023-05-14 104413


●28MHz
このバンドはアンテナの調子がよいのか、7000km先までよく飛んでいるようでした。残念ながら交信はなし
スクリーンショット 2023-05-14 104530

●50MHz
Eスポで6エリアが見えていましたが残念ながらPSK reporterでは飛んでいませんでした。しかしながらローカル1局と交信はできたので50MHzも使えることがわかりました。

⑥まとめ
簡単に設置できてQRPでも7~50MHzまで楽しめました。ATU全盛の中ですが、こういうシンプルカプラも移動の際に軽量で良いのではと思います。

今後、ケースは移動によいようにもう少し小型化にしてチューニングしやすいように反射電力計を内蔵したものを製作する予定です