受信用のRF アンプは、今回はAGC付きにする予定です。アンテナがロッドアンテナなのでDSPでIF AGCが効いているので、RF AGCは無くてもそんなに気にならないと思いますが、山に登ったときなどは少しは効果があるでしょう。

秋月に3SK291というデュアルゲートFETがあり、データをみたところNFも1.5㏈と低いし利得もかなりありそうなので実験してみました。

①回路と実験ボード
回路は、標準的なものでG1とG2の電圧の変化でどのように利得が変化するのかを主に調べます

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実験基板は、エッチングして作りました。コイルは5kです。。。小さいので巻くのが大変!
17回も巻く必要があります。また、5kはコアの可変範囲が狭いので使いにくいです

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②特性

<周波数特性>
まず、電圧はリチウムポリマ電池の3.7Vを想定して3.8Vとし、データからNF1.5㏈程度のIddが10mA程度になるようにG1(V)を調整します。約1.6Vでした。

回路図で作ったところ発振したので、電源ラインに電界コンデンサ10µFを追加したところ防止できました。やはり手抜きはいけないです(笑)

この状態で、G2を最大の3.8Vにしたときの周波数特性です。コイルの巻き数もちょうどよい感じです。

アンプの入力に30dBのアッテネータを入れてNanoVNAで測定しました。
27MHzで,32dBも利得があります。最近のデバイスはNFも低くて、利得もすごいものばかりなのでうれしくなりますね。価格も安いし。。。
3SK291 RF amp with30dB ATT
G2の変化に対するGainです。1Vから3.8Vまで変化させると40㏈も可変できます。
また、1Vからさらに下げるとさらに急激に利得が低下します。

トータルで80㏈もレベルを可変できます...すごいです。

3SK291 G2 vs Gain

参考までに、データシートは、800MHzのものがあります。800MHzでも40㏈は可変できるようです。
そして、1Vくらいで急激に利得減となります。
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<IMD特性>

27.000MHz と 27.002kHzの2信号を入れてIMDをみてみます。
発振器のレベルは-20dBm x2波です。入力ATTは、28dB入った状態。
アンプの利得は、34dBとなりました。


IM
oip3data



oip3

OIP3は、計算すると10.4dBmくらいです。

聴くところによると、3SK291は、AGC動作のときの歪が多いような情報もありましたので、一通り完成したらG2の電圧を可変してIMをみてみたいと思います。

実験用シャーシに組み込んでみました。AM30パーセント変調で、感度は-127dBmでも聞こえるので十分です

shisaku


















今朝は、整合回路を確認しました。

ファイナルは、RQA0009です。出力インピーダンスは変調されると変化するので不明ですが、だいたい20Ωくらいかと想定して、マッチング回路を以下のように計算しました。


整合回路
整合回路計算20210201

この回路と現行のWVU‐1102で使っている1:4の広帯域トランスでの整合との出力を比較してみます。

ここで出力はバイアス電圧を上げると出ますので、規定の電流値における出力電力で比較することにしました。これによりどのあたりの電流のときに効率がよく使えているかが分かります。

実験回路です
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データは、以下のとおりになりました。電圧は8Vto10Vとしてトータル電流が規定の値になるようにバイアス電圧を調整、そのときの出力を記録しています。

これを見ると、電流の大きいところが1:4トランスより出力がでるようです。実際はインピーダンスは想定より低いのかも知れません。

だいたいの目安だけつけておけば、フィルタ回路と組み合わせて整合させるので、今の段階ではこれで終わりにしておきます
整合回路の比較

一応、インピーダンスが10Ω程度であれば、以下のようにLを小さくしてCを大きくすれば整合が取れます。実際はなかなか計算通りにはいかないので、最終はトリマコンデンサで合わせるようにします
整合回路10ohm






マッチング回路の確認の前に技適取得済みのWVU1102は、3.7Vのリチウムポリマ電池を使っており終段の電圧をDCコンバータで8Vに昇圧して使用しています(写真の試作ボードの左に載っているものがMT3608ボードです)。


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ローコストで簡単に昇圧できるのですが、このボード、説明には出力電流2Aとか書かれていますが、入力電圧を3.7Vなどの低い電圧で使用すると、出力は200mAしかでませんでした。このあたりがWVU1102が500mW出力にできない最大の理由でした。

今回、マッチングをとってもこの問題を解決しないと500mW機はできませんので、再度確認してみました。

また、手持ちで別のボード(HW668)もあったので同様に比較してみます。HW668は小型なので当然、電流容量が少ないと思って使っていなかったのですが、意外に使えることが分かりました。
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確認方法は、定電圧電源から3.7Vでボードにいれて、出力を無負荷で8Vに設定。そのあと負荷に抵抗を接続したときの電圧と電流を測定した結果です。
DCコンバータ比較



これからみると、前MT3608では200mA程度の電流で使えなくなっていましたが、HW668だと300mA程度まで使えることが分かりました。

次回はHW668を使いたいと思いますが、ボリュームが縦型で今の基板では実装ができないため、別の機種で薄型ボリュームのボードを2種類ほど注文しました。届いたら確認してみたいと思います。

注文したものが、仮に使えなければ、最悪はHW668ボードのVRを外して固定抵抗に入れ替えて使用すれば使えそうです。




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